マイケル・リン

マイケル・リンは台北、上海、ブリュッセルの3都市を拠点に活動するアーティストです。

「リンは、絵画を眺める対象物から、生活する物理的な空間へと変えるのです」（ヴィヴィアン・レベルク）。彼は、公共の空間を再考し作り変えるような、絵画によるモニュメント的なインスタレーションを作り出しています。

彼が用いるのは台湾の伝統的な生地に使われているパターンとデザイン。彼の作品は、2007年の東京現代美術館、2008年の北京のUCCA、2009年のリヨン・ビエンナーレ、2010年のバンクーバーのアートギャラリー、最近ではシンガポールのビエンナーレや十和田アートセンター（日本）など、世界各地の主要な美術館やビエンナーレで展示されています。彼の絵は美術館の伝統的な構成を破り、普段の空間に慣れた観客の感覚を混乱させることで、これまで確立されたルールを覆すものです。観客もまた彼の作品の一要素となり、空間を出会いと休息の場に変えてしまうのです。